あの加藤とあの課長
顔を上げて源の顔を見て、泣いた自分を後悔した。

だって、源まで悲しそうな顔をしていたから。



「…ごめん、源。ごめんね…。」



そんなことを言わせてしまって。

源は私が今の仕事がどれだけ好きか、よく知っているはずなのに。



「わ、たし、頑張るからっ…!」

「ん。」

「でもっ、今だけ…、最初で最後だからっ…。」



源。

源。



その晩は泣き止むことなく延々と泣き続けた。

気が付いたら朝だったから、たぶん途中で寝たんだろう。


いつの間にか源が目を冷やしてくれていたおかげでまだましだったものの。

翌日、皆に心配されたのは言うまでもない。
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