あの加藤とあの課長
「…持って帰って仕事してるの?」

『あぁ、家には寂しがり屋が1匹いるからな。』



プリンのことだと気付いて、思わず吹き出してしまった。

どうしよう、未だに源とプリンの生活が想像できない。



「そうだね。」

『そういえば、来週そっちに行く予定ができた。』

「え!?」

『ちゃんとやってるかの視察だ。1泊2日。』

「…すごく聞こえ悪い。」



ちゃんとやってるもん。

私は少し不貞腐れながら煙草を1本咥え、それに火をつけた。



『ちゃんとやってるのなんて分かってるだろ、上も。ただ、駆け足なのは承知してるからな、心配なんだろ。』

「…そっか。」



わりと無理矢理感あったもんなぁ…。



『泊めろよ?』

「言われなくても。無理矢理泊めるもん。」

『また連絡する。』

「うん。お仕事、頑張ってね。」

『あぁ。』

「…おやすみ。」

『おやすみ。』



源…。
会いたくなっちゃったよ…。
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