あの加藤とあの課長
そんな感じで過ぎた数日。
4月も中旬まできたその日、本社から私宛てに封筒が届いた。
正直、ここ最近の寝不足がたたって、いつかのように眩暈が酷い。
「何…? これ…。」
デスクで1人首を傾げていると、横から顔を覗かせた高山課長も首を傾げる。
「なんだろうね? ラブレターだったりして。」
「そんなまさか…。」
それなら会社の名義なんて使わないで、個人的に出して欲しかった。
まぁ、そうと決まったわけではないけれど…。
と丁度その時、ケータイが震えた。昼休みだったのをいい事に、その場で電話に出る。
「もしもし。」
相手を確認することなく電話に出ると、聞こえた声に首を傾げた。
『もしもしっ、陽萌!?』
「あれ、晋ちゃん。どうしたの?」
何やら焦っているようだ。
『ねぇ、何か届いてない? 本社から。』
「届いたよ、速達で。今丁度読もうかと思ってたんだけど…。」
そう言いながら封筒をじっくりと眺める。
あ、広報部からだ。
なんて呑気に考えた私の耳に届く晋ちゃんの声は相変わらず切羽詰まっていて。
『あのね、春の人事で増田ちゃんが広報に異動になったんだ。』
「えっ、そうなの!?」
4月も中旬まできたその日、本社から私宛てに封筒が届いた。
正直、ここ最近の寝不足がたたって、いつかのように眩暈が酷い。
「何…? これ…。」
デスクで1人首を傾げていると、横から顔を覗かせた高山課長も首を傾げる。
「なんだろうね? ラブレターだったりして。」
「そんなまさか…。」
それなら会社の名義なんて使わないで、個人的に出して欲しかった。
まぁ、そうと決まったわけではないけれど…。
と丁度その時、ケータイが震えた。昼休みだったのをいい事に、その場で電話に出る。
「もしもし。」
相手を確認することなく電話に出ると、聞こえた声に首を傾げた。
『もしもしっ、陽萌!?』
「あれ、晋ちゃん。どうしたの?」
何やら焦っているようだ。
『ねぇ、何か届いてない? 本社から。』
「届いたよ、速達で。今丁度読もうかと思ってたんだけど…。」
そう言いながら封筒をじっくりと眺める。
あ、広報部からだ。
なんて呑気に考えた私の耳に届く晋ちゃんの声は相変わらず切羽詰まっていて。
『あのね、春の人事で増田ちゃんが広報に異動になったんだ。』
「えっ、そうなの!?」