あの加藤とあの課長
そう、もうすぐゴールデンウィーク。

この間、増田ちゃんから連絡が入って、ゴールデンウィーク後半に家に来ることになった。


丁度社内報のことの話もしたかったから、OKした。



「そっか…。それは残念。」



眉をハの字に下げて、困ったように苦笑いをする高山課長。

こればかりは、増田ちゃんに感謝だな。


先約を入れておいて正解だったなと考える私の首に、ぐるりと回る腕。



「高山課長、そういうんはご遠慮願います。」



香る匂いが嗅ぎ慣れたもので、私は目を伏せた。



「三富さん…。」

「コイツ、俺のもんなんで。」

「そうだけどさ~…。」



ふふんと余裕気に言う恵也に対して、食い下がる高山課長。



「というか、仕事中です。2人とも。」



そう冷静に言うと、渋々退散していった2人。

平和だけど、ちょっと平和じゃない。
こんなくらいが丁度良いのかもしれない。


きっとこうやって、毎日が過ぎていくんだ。
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