あの加藤とあの課長
そうしてやってきたゴールデンウィーク。



「加藤さん!!」



大阪駅に迎えに来た私に飛び付く増田ちゃん。

迷うと悪いからと新幹線のホームまで迎えに来た。



「増田ちゃん、久しぶり。また綺麗になったー!」



えへへと照れたように笑う増田ちゃんは、この間より本当に綺麗になってて。

心なしか幸せそうだった。



「何かいいことでもあったのー?」



改札を通り抜けて、電車に乗り替えながらそう問う。

もちろん、肘で脇腹をつつきながら。



「いえいえ全然! 相変わらず今泉さんは加藤さんにゾッコンですから。」

「そ、そう…?」



晋ちゃんとはそれなりに連絡は取っているけど、そんなに言うほどでもない。

だからその意味が理解しがたい。



「そうですよー!」



それから観光をして私の家に行くまでの間。

増田ちゃんの愚痴を聞かされたり、本社の近況を聞いたり。


あれから4ヶ月、変わりない様子に安心した。



「荷物置いたら買い出しね!」

「はい。」



マンションのエレベーターの中、すっかり疲れた様子の増田ちゃんだけど、遠慮はしない。

荷物を置いたら即出動。
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