あの加藤とあの課長
陽萌は大事なお姫様
それから数日後。
「…ねぇ、課長知らない?」
向かいのデスクの社員に尋ねるも、知らないと言われてしまった。
源の姿が見えないのだ。特別急ぎではないのだけど、確認したいことがあったのに。
源が席を立ってから、もう小1時間経つ。
ホワイトボードを確認するも、特に何も書いてないし。
「…?」
仕方ないと他の仕事に手を付けようとデスクに腰を下ろしたその時、源がオフィスに戻って来た。
「加藤。」
「はい。」
「コーヒー、頼む。」
「はい。」
淡々と会話を交わすものの、私は源の顔から目を逸らせなかった。
なんだか、顔色が悪い。
少し青ざめているような…。
それに、なんだかとても疲れているようにも見える。
コーヒーを淹れている間も、そのことが気になりすぎてボーッとしてしまった。
だから、給湯室に入ってきた源に気付けなかった。
「陽萌…。」
溜め息と共に零れた私の名前は、少し切なげで。
「わ、源…。」
腰に回された腕に驚いた私は、その声を聞いてやはり違和感を感じた。
「……、どうしたの?」
「…ねぇ、課長知らない?」
向かいのデスクの社員に尋ねるも、知らないと言われてしまった。
源の姿が見えないのだ。特別急ぎではないのだけど、確認したいことがあったのに。
源が席を立ってから、もう小1時間経つ。
ホワイトボードを確認するも、特に何も書いてないし。
「…?」
仕方ないと他の仕事に手を付けようとデスクに腰を下ろしたその時、源がオフィスに戻って来た。
「加藤。」
「はい。」
「コーヒー、頼む。」
「はい。」
淡々と会話を交わすものの、私は源の顔から目を逸らせなかった。
なんだか、顔色が悪い。
少し青ざめているような…。
それに、なんだかとても疲れているようにも見える。
コーヒーを淹れている間も、そのことが気になりすぎてボーッとしてしまった。
だから、給湯室に入ってきた源に気付けなかった。
「陽萌…。」
溜め息と共に零れた私の名前は、少し切なげで。
「わ、源…。」
腰に回された腕に驚いた私は、その声を聞いてやはり違和感を感じた。
「……、どうしたの?」