あの加藤とあの課長
そんな風に過ぎ行く日々の中、仕事に身を投じていると9月の第一週末はあっという間で。
「それじゃあ、迎えに行ってくるね。」
「俺も仕事行ってくる。」
「分かった!」
出勤準備をしている源を横目に、私は先に家を出た。
海外研修に行く1ヶ月、源はこっちの仕事ができないから今のうちに済ませられるものは済ませるんだとか。
大体は私や他の人が引き継ぐんだけど。
「新宿か。」
夜行バスで来るらしい帝とは、新宿で待ち合わせ。高校生ってやっぱり体力がある。
夜行バスなんて、もう乗れない気がする。
適当に駅構内のお店を見てブラブラしながら、帝からの連絡を待った。
『着いた。どうすればいい?』
そんなメールが来たのは、ブラつき始めてから30分後くらい。
新宿駅の西口で待ち合わせることにした。
ボーッと街行く人を眺める。
女の子同士、カップル、夫婦、子供連れ…。羨ましいと思う組み合わせしか目に入らない。
「だーれだ。」
楽しそうな甘く低い声と共に、私の両目を覆う手。
後ろから漂ってくるムスクの香り。
「帝っ。」
パッと振り返ると、優しい笑みを浮かべた帝が立っていた。
「それじゃあ、迎えに行ってくるね。」
「俺も仕事行ってくる。」
「分かった!」
出勤準備をしている源を横目に、私は先に家を出た。
海外研修に行く1ヶ月、源はこっちの仕事ができないから今のうちに済ませられるものは済ませるんだとか。
大体は私や他の人が引き継ぐんだけど。
「新宿か。」
夜行バスで来るらしい帝とは、新宿で待ち合わせ。高校生ってやっぱり体力がある。
夜行バスなんて、もう乗れない気がする。
適当に駅構内のお店を見てブラブラしながら、帝からの連絡を待った。
『着いた。どうすればいい?』
そんなメールが来たのは、ブラつき始めてから30分後くらい。
新宿駅の西口で待ち合わせることにした。
ボーッと街行く人を眺める。
女の子同士、カップル、夫婦、子供連れ…。羨ましいと思う組み合わせしか目に入らない。
「だーれだ。」
楽しそうな甘く低い声と共に、私の両目を覆う手。
後ろから漂ってくるムスクの香り。
「帝っ。」
パッと振り返ると、優しい笑みを浮かべた帝が立っていた。