黒(クロ)
『いただきまー…すぅ?誰だよ、人が食べようとしたときに電話してきた奴!』



丁度口に運んだところで携帯が電話が来たことを知らせる音を出した。

んー……知らない番号。あ、そーや香世に渡したな。

時間も指定したし、あいつか。なら出よーっと。



『はーい、こちら千歳でございます。』


「あ、もしもし、吉井です。千歳縁さんのでお間違いないですか?」


『わぁお、礼儀正しいな。あってるあってるー。んで?なぁに?』


「お?縁ちゃん?いや、なにじゃなくて、電話番号くれたの縁ちゃんじゃーん。」


『でも、渡しただけだよ?してこいとは言ってない。聞きたいことがあるから電話したんでしょう?』


「うーん……まぁね。で、聞きたいことなんだけど、色々あるから今度会えないー?」


『あら?デートのお誘い?いいけど、余計なもの連れてこないで香世1人ならね。あ、お金は香世持ちで。』


「うん、1人でいくよー。てか、お金は男の俺が出すつもりだったけどー、建前でお金は自分で出す位いをうよー。」


『いやだ。誘ったのは香世で香世は男だし。乗れるものには乗るもの。使えるものは使わなきゃ損。』


「はぁ。縁ちゃんって見た目と中身の差が激しいー……。詐欺だ。……じゃあ明後日でいい?待ち合わせどうするー?」


『いいよ。明日1日中215の教室いるからいつでもいいから来て。そこ人来ないから。そこで話そうか』


「わかった。じゃーねーん。」

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