御子の恋
昼休み…。図書室にて。
「知ってるって⁈あの子を⁈」
私は沙羅と風花に先ほどの事を告げた。
私は沙羅の言葉で頷く。
「だけど…思い出せないんだよな…。」
霞がかかったようにモヤモヤしていて、サッパリ分からない。
「会った事はあるの⁇」
風花が問う。
「会ったような気はすんだよな…。」
ズリッと沙羅がずっこける。
おー‼ナイスタイミング‼
ってそれじゃねぇっ‼
「思い当たり無い⁇沙羅。あんた、蓮のそばにずっと居たろ⁇」
寮室が一緒なのもあるが、それ以上にくっついて居る二人。
“お似合いカップル”なんてあだ名を付けられてる。
もちろん、二人は知らない。
「急に態度急変したのよ…。分からない…。」
「急変⁇」
「うん…。いきなり怒鳴って…。」
「何て言ったのよ⁇その前は⁇」
「何にも言ってないよー。」
そりゃ変だわ…。
⁇態度急変…。
こりゃ何かあるね…。