御子の恋



「何か…ありましたか?キルシュ様。」


そう…叫んでいたのは再びキルシュだった。


「あなたの名前聞きたいの。」


「…本件を聞いても良いですか?」


「私の質問に答えられないわけ?」


「…はぁー…。」


私はガリガリと頭をかく。



「…龍童深雪です。」



ザワザワと騒ぐ客たち。


私は人差し指を耳にいれた。



黒髮で眼鏡かけている人は驚いている。




はぁー…嫌な事…。




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