御子の恋
あらゆるところを回った。
公園…ビル前…路地裏…。
でも…何処を探しても深雪は見かけなかった。
「蓮君。」
俺を呼んだのは、深雪の友達である梨花だった。
「見つかった?」
俺は横にふる。
「そっか…どこ行ったんだろ?」
梨花は不安そう。
「なぁ…。」
俺はわずかに疑問になっている事を出そうとした。
ケリつけたいからだ。
「何…?」
息を切らす梨花。喋ることもしんどそうだ。
俺はお構い無しに言う。
「深雪って何者?」
梨花はフリーズ。
目を大きく開き、放心状態。
「…深雪に聞けば…。そこに居るから…。」
え…?
「何故ふるのですか?梨花。」
後ろから聞こえた…愛しい?声。
深雪が居るんだ…。