御子の恋
本当の姿
梨花がいきなり私にふる。
しかも答えたくないことを…聞いた蓮。
何を考えて居るの…?
「深雪…。」
蓮はわずかに息を切らす。
走って探して居たわけ?
くだらない。
「どうしてそこまでするのですか?」
「どうして?深雪を救いたいから。」
「いらない。そんな言葉なんか。聞きたいことがあるのでしょう?」
「あぁ。深雪…お前は何者?」
何者…か。
「ただの御子ですよ。」
冷たく言い放つ。
「嘘つけ。只者じゃねって俺が知ってるさ。」
「なら…聞く必要は無いですよね。」
「あるから聞いて居るのさ。恭吾も変だ。深雪なのに別の名前を出して居る。どういうこと?」
核心をつく蓮。
「…本名は…。」
私は言いかけた途端…
「見つけた…伝説の御子…。」
太い声。
私は後ろを見た。