御子の恋



「深雪。ふてくされないの。」


「怒っているんですよ。お嬢様。」


「何で執事口調よ?」


「……。」


私は黙る。



「こちらがオススメになります。」


さっきの男が言う。



皿にパンケーキ。上には生クリーム。そばにはさくらんぼ。


ティーはアップルか…。



「美味しい。」


「それは何より…。」


「いい加減にして!!」


男の言葉を遮るデカイ声。


私たちは、声のする方を見た。



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