御子の恋
「……。」
さくらはあれ以来から黙り込み。
あーもー!!
「さくら!!廃ビルの秘密教えろ。」
「あぁ…その話で来たんだっけ?忘れて居た…。」
「秘密…?」
沙羅は疑問。
「そっ。社長は幽霊。終わり。」
コラっ!!
「まだあんだぞ?」
さくらはうっとおしいって感じだ。
「はぁー…。分かったよ。まずは、あの社長は妖怪ね。」
「何で?」
「風花知ってるでしょ?魔法陣。」
あぁ…あれか。
「うん…。めちゃくちゃだった。」
「あれは神獣じゃない。呼び戻すための魔法陣よ。」
「どういう意味だ?」
「これは推測。社長の秘書が、死んだと思ったら…?」
「他の作るんじゃないの?」
「違うよ。沙羅。その人が彼女だったら…?」
あ…。
「生き返らせる……。意地でも…。」
「イエス。蓮。そのためには魔法陣。だけどあれには、肉体が無いとダメ。」
「そのために殺したのかっ!!」
「イエス。でも…出来ない。」
「何で?」
「良く考えて?沙羅。その方法じゃ…。」
風花が分かったのか手をポンッとした。
「死んで居るから…生き返らせる事は困難よ!!」
「そう。風花。当たり。それで必要なのが魔法陣。」
「何で必要なんだよ?」
「魔法陣には…自分の妖力を注ぎ込めれば、出来ると言われた不死の魔法陣…“デスカリー”があるって言われている。」
デスカリー?
「それは禁止だから…使われる事は無いが…。これだけは言わせて。」
さくらは深呼吸。