御子の恋
相手は、赤い鱗をまとうレッドドラゴン、二回攻撃のスキルを持つ、白い鱗をまとう白龍(はくりゅう)、三回攻撃のスキルを持つ、蛇のような体を持つシャーナ。
このチームは私のモンスターだ。
それぞれの名前が、赤雷(レッドドラゴン)、白炎(白龍)、久留(シャーナ)。
三匹ともカウンターのスキルを持つ。
攻撃を受けた時に、相手に攻撃をする仕組みだ。
ガッ…。
颯太が、白炎に攻撃。
白炎に208のダメージ。
白炎のカウンタースキル。
颯太に405のダメージ。
ちなみに三匹とも、自動回復スキル。
私もそうだが…。
白炎はHP25865。
白炎の自動回復で、全回復。
颯太のターンは終了。
赤雷は、”バイシオン“。
味方の攻撃力が上がる。
白炎は、“メラガイアー”。
でかい火の渦が颯太に襲いかかる。
颯太は、258のダメージ。
白炎の攻撃!!
颯太に405のダメージ。
久留は、”ジゴディン“。
でかい光の球が颯太に集まり、弾く。
颯太に152のダメージ。
久留の攻撃。
颯太に452のダメージ。
久留の攻撃。
颯太に452のダメージ。
颯太は倒れた。
“バトルエンド”
アナウンスの終了ホイッスル。
私は三匹に近寄る。
三匹は私を見た。
「お疲れ。」
『久しゅうのう…さくら。』
と赤雷。
『一段と強くなったね。さくら。』
と白炎。
『ふわぁ…張り合いが少なかった〜。つまんなかったよー。』
と久留。
赤雷と久留はオス。白炎だけ、メスだ。
「相変わらずだね〜。」
『フン。1ターンで終わるとはなー。』
これは久留。
久留は、バトルターンが長いのを好む。
『そう言わないの。最後にあなたにいれてあげたんだから。』
白炎が、なだめる。
『むぅ…。』
納得行かない久留。
『さて…何が起こってるのじゃ?』
とぼける赤雷。
「喧嘩は良しな。」
私は止める。
『ねぇ。さくら?』
久留が私に話しかける。
「なに?」
『どうして皆僕らの事を見るのかなー?』
そう…皆の視線は私たちだった。
「多分…モンスターと話してるからじゃないかなー?」
『さくらはモンスタースキルでしょ?それを皆知ってないの〜?』
私はモンスタースキル。
いわゆる、モンスターと話す事が出来るスキル。
御子には当たり前だが、持ってない人がほとんどだ。
実際にいるかも分からない状態。
目の前に居る私がまさかとは思ってなかったんだろう。