虹色レンズ
神野は教室のドアのところへ歩きだした。


遠くなる背中を見つめて、ため息をついた。


全然進展しない恋。


つまらないモノクロの世界。


私は、東さんに生まれたかった。


笑い合う二人を眺めながらそう思った。


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