虹色レンズ
のろのろと雪菜は立ち上がり、競技で盛り上がっているグラウンドへ向かった。


カメラのレンズをのぞくと、そこにはパンをくわえる人たち。


私は時折シャッターボタンを押して写真を撮った。


「次、神野先輩だぁ」


そんな声に反応しちゃう私は目で彼を探した。


「よーい…」


パンっ


乾いたピストルの音で、6~7人が走り出す。
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