“スキ”の表し方
私と唯は体育館裏のベンチに座った。
体育館裏には私と唯以外、誰もいなかった。
「ねぇ、唯」
「ん?」
「私、どうしよう」
「なにが?」
「先生のこと」
「諦めたいなら諦めて、
想い続けたいならそうすればいいんじゃない?
前にも言ったでしょ?
最終的に決めるのは、
壱香だって」
「うん。
でもね、自分でもどうしたいか分かんないんだ。
先生を好きな気持ちは変わらない。
でもそれって、先生に迷惑じゃないかな?」
「迷惑なわけないじゃん。
だって自分を好きだって言ってくれる人がいるんだよ?
てか、だったらもう答えは出てるじゃん?」