王に愛された女 番外編
「一体どういうことだ」
カイルの言葉に、ロッドが頭を掻いた。
「そうは言われましても、ただ言われるままに仕事をこなしただけです」
「けど、なんでクリスティーヌが見つからなかったんだ」
カイルの言葉に、ロッドは顎に手を当て
「わかりました、きっとアレでしょう」
と呟いた。
「?」
「少し待ってください。図を描きますから」
ロッドはそう言って、羽ペンを握った。
◇◆◇◆
カイルの目の前には、大きな図がある。
「これ、なんだ?」
「これはクリスティーヌさんの頭の中です」
ロッドはそう言って、ニッと笑う。
「ここ辺りを、テアンさんが占めています」
図の脳みそは二つに分けられていた。一番大きな枠は白色、もう一つは黒で書かれている。
ロッドが指さしたのは白の方だった。
「なんだと!?」