王に愛された女 番外編
部屋を出て、外に出る。
ミィナは城下町へ行くと奴隷を売っている広場、まで歩いた。
奴隷商人が、銀髪の少年を売りとばしているのが見える。
貴族たちが値段を口に出していく。
「…あの子は、使えなさそうね…」
ミィナが呟いたときだ。
あの、金髪の少女がミィナの近くを歩いて行った。
隣を背の高い青年が歩いている。
「…誰よ、あれ」
ミィナは金髪の少女、クリスティーヌの傍まで歩いて行った。
「クリスティーヌは心配性だな」
「そうかな」
「だって、王子様にいつ殺されるか心配してるなんてさ」
クリスティーヌの頬がわずかに赤くなる。
「えっと…あの、それは…」
クリスティーヌが口をもごもごさせた。