王に愛された女 番外編
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外がよく見えるように三面の壁が作られていない茶宮から見える景色は絶景だった。
開放的な部屋で、テアンと王子は向かい合ってお菓子を食べていた。
「…よい眺めですね」
テアンが言うと、王子が誇らしげな笑みをたたえる。
「この部屋は、俺のお気に入りだからな」
ファンタジーエン王国の北側は、強い風が吹くこともないし、この部屋は景色を楽しむにはちょうど良い部屋なのだ。
「なぁ、この部屋を王族だけで楽しむのはもったいないと思わないか?」
王子が不意に言った。
「え?」
「…いや、やっぱりいい…。聞かなかったことにしてくれ」
王子は僅かに頬を赤らめる。
テアンは苦笑した。
「…そういえば、あのクイズを出そうとしたのは、やっぱりオマエの考えあってのことなのか?」