春の訪れ…君の訪れ…
昨年ぶかぶかだった学生服も少し小さくなった。
スカートも膝上だ。
「美桜おはよー。」
「あ、里桜!おはよ。って!里桜髪の毛切ってんじゃん!」
「うん!思い切って切ったの。」
里桜は春休みに入る前はサラサラなストレートロングだった。
でも、今はかわいいボブヘアだ。…かわいい!
「里桜…すごく似合う。」
「そう?私的にはあまり好きじゃないんだけどね…」
「私はいいと思うけどね!また男子にもてちゃうね!」
「もう!美桜ったら。すぐそうやってお世辞いうんだから!」
いやいや…十分里桜さん…可愛いから…
里桜は同級生に10人、先輩17人という多数の男子に告白されている。
学校1の美女。…に比べて私はただの平凡女子。
里桜の隣に私がいて大丈夫なのって感じ…。
でも、里桜はすごく優しくて、私の1番大好きな友達。
ほかの男子に渡したくないぐらいだ。
「おっ!里桜ちゃんおはよぉ!髪の毛きったんだね!」
でた…いつものやつ…あのデレデレ男…
「あっ、雪世くんだ!おはよ。」
「って…隣に春のいるじゃん…」
「いて悪かったわね…デカ男には言われたくないけど…」
「まぁ、美桜ちゃん怒んないでぇ…」