春の訪れ…君の訪れ…

そして帰り道…
いつもの春とは違う感じがした。
その正体はこの桜の木だった…

「里桜、今年この桜の木さやけにたくさん花が咲いてない?」
「た、たしかに…でも、大きいからたくさん咲いたね…」

そう…毎年咲かなかった大きな桜の木がたくさん花を咲かせたのだ。
不思議でたまらない。
なんでだろう…

でも、その木から散る桜の花びらはすごく綺麗だった。
「綺麗だよね…」
「うん…すごく綺麗…」

するとその桜の木からなんか人影が見えた。
「誰?」
「え?美桜ちゃんどうしたの?」
「誰か人がいたの。」
「?…いないよ。気のせいじゃない?」
「そっか。」
でも…確かに…


そのあと里桜と別れて家に帰った。

「ただいま…」
「お帰り!お姉ちゃん。」

妹も実は今年で中学1年になる。
入学式は明後日。

そうやって出迎えてくれた妹は制服を着ていた。


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