最終面接
居合わせた者が
俺を一斉にみつめる。
「大変お世話になったと…」
藤村瑞希の言葉に
血の気が引いた。
「おばの知り得る中で
最高の上司だったと
かつて申しておりました。」
澄んだ瞳が怖い……
「…よく…似てるね。」
…キミの…
中々の策士具合な所を
除いて…だが…
「よく言われます。
生き写しだって…」
ああ…彼女かぁ…と呟き
人事部長が頷く。
思い出したんだろう。
「たしか…十年位前に
退職されたんだよね。
起業するとかで。
その後、お元気で
いらっしゃるの?」
問うた彼の言葉にーーー