最終面接
一旦 目を伏せてから
「いいえ…」
彼女は短く答えてーーー
動揺した面接官達に向かって
続ける。
「直ぐに…亡くなりました。」
ーーー嘘だろ?
レナーーーー?
自分の顔が
蒼白になっている事を
自覚していた。
その後は、誰が
どんな質問をして
目の前の学生が
どう答えたか…?なんて
全く記憶にない。
それでも、面接は進み
最後の場面となった様で
お決まりの台詞が
投げ掛けられる。
「専務?他にご質問は
ございますか?」
「特にないよ。」
動揺を必死に堪えて
答えた。
「では、藤村さんは
何か質問がありますか?」
NOを予期しての質問に
「はい…質問はございませんが…」
彼女は、そこまでいって
立ち上がり荷物を手にして
こちらに歩みを寄せた。
そしてーーーー