先生の復讐
「!え・・・」
二人の点数は同点だった。
「ど、どうするんだよ、こういう場合・・。」
ふっと笑って、山本は言いだした。
「ま、その前に、ひとつ聞いてもらえませんか。なに、大したことありません。
わたしの、身の上話です。」
木村と川村は、黙って頷いた。
* * * * * *
このクラスには、前、桜子さんという、自殺した生徒がいると聞きました。
しかし、その子は、自殺したのではありません。殺されたのです。
誰だと思います?それは、このクラスの生徒です。
いきなりすみません。そもそも私には、妹がおりました。その妹とは、幼い頃に親の
離婚で生き別れたのです。妹は、当時5歳、わたしは、10歳でした。
それから、大人になり、大学生になって、次第に妹に会いたいと強く願うようになりまし
た。もうすぐ、高校生になると知った私は、高校の教論になろうと思いました。
妹に会うためです。妹は、母方に引き取られたので、旧姓に戻っていました。
妹の旧姓は「[宮田]」です。これで分かったでしょう?桜子は私の妹なのです。
そして、私は、信じられないことを聞かされました。それは、森岡若葉が
「ゲーム」という、テストの成績が悪い子に、バツを与えているということを知りまし
た。
簡単に言うと、私が、あなたたちに、やったことです。そして、桜子はあまり成績のよくな
い子でした。なぜなら、幼少期から、持病の病気が原因で入退院をくりかえし、
あまり学校に行けなかったからです。