俺の彼女が可愛すぎて辛いんですけど
そんな唯斗に一発蹴りをいれてから、A組まで走った。
そんな距離ないけどね(笑)
『……水谷さん、いる?』
近くにいた女子に話しかけて呼んでもらった。
ああなんか、ドキドキしてきた。
誰?って言われたらどうしよう。
覚えてなかったらどうしよう。
怖くて教室の外で待っていたら、小さな顔がヒョコッとドアから顔を出した。
『あ……、あっ…と、俺…っ』
ぎゃーーー!!!
バカ俺!!
話すこと考えておけばよかった!
『あ。……片桐くん、だっけ』
『覚えててくれたの?!』
その時の真子の顔は笑ってもいなかったし、むしろ不機嫌そうだったけど、
それでも、昨日のあの数分の出来事を覚えててくれたことが嬉しくて。
『…昨日の今日で忘れたりしないでしょ…普通…』
『…いや!でも!!嬉しいよ!!』
『………』
『え、ごめん、何か嫌なこと言った?』