俺の彼女が可愛すぎて辛いんですけど




俺が1人で焦っていると、




『はははっ』




前から小さな笑い声が聞こえた。




『え…っ』




初めて見た、真子の笑顔に




俺は、ドキドキが止まらなくなって




無愛想な表情からは想像もできないその笑顔に




俺は引き込まれてしまった。




『片桐くん変なの』


『あ…、ははっ、よく言われる』




真子と一緒に笑える瞬間がこんなに楽しくて、心地よくて、



こんなに幸せだと思わなかったんだ。




だから俺は、真子にたくさん会いに行った。



さすがにキモいと思われそうになったときはちょっと控えたけど、




廊下ですれ違ったら、なるべく笑ったり、手を降ったりしてた。




おかげで、学年中に俺が真子を好きだっていう噂が広まったんだけどね。




真子がこの噂を当時知っていたかは、付き合ってる今も聞いたことがない。



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