俺の彼女が可愛すぎて辛いんですけど
『あたしに何回も告白してくる男の子たちが真子ちゃんって呼ぶの…。 それと一緒は…嫌だ』
俺の学ランの下に着ていたパーカーのフードをキュッと掴んで、
真子は俯いてしまった。
不覚にも俺の胸はキュンと飛び跳ねた。
『じゃあ何て…』
『普通に呼び捨てとかで…いい』
『真子………?』
『…ん』
ほんの少し顔を赤らめて、真子はちょっとだけ笑った。
『俺は?』
『片……ぁ、瑠偉……』
『ははっ。よし、合格』
2人で教室を出て、初めて一緒に帰った。
真子と出会ったころからのこのドキドキに、今でも俺は苦しめられる。
…これが、俺の彼女になるまでの話。