俺の彼女が可愛すぎて辛いんですけど
つーか10秒とか無理だって!!!
と思いながらも全速力で階段を降りて、昇降口まで走った。
久しぶりに階段2段飛ばしとかしたかも。
ちょっと転けそうになった。
急いでローファーに履き替えて、校舎を出たら、真子は昇降口の近くの花壇の前にいた。
「25秒遅刻」
「待ってよ…10秒で来るとか無理だからね?」
真子は俺の腕を、無理やり自分の方に引き寄せた。
「…真子?」
それから少し高めの花壇のブロックに乗った。
「何してんの?危ないから降りなよ」
「いいからあんたは黙ってて」
………あんたって初めて言われた…。
乗る面積が少ない花壇のブロックは、安定感もなくて、
真子が掴んでる俺の腕で支えになってる。