守ってくれますか?
「さて、と。そーゆーことだから、バイバイ。」
俺はキスしていた女に手を振った。
女は唇を噛み締めている。
「・・・・ッ・・・こんなっ、あっさり・・・
・・・・噂、流すわよ?女たらしの最低な人って。」
俺を睨みつけるようにそう言った女。
「べつにいーよ。嘘じゃないし。」
「・・・・・王族の立場、悪くなるんじゃないかしら?」
王族の立場が、悪くなる?
「・・・・・・・ぶっ!あははははは!!!!」
思わず吹き出してしまった。
「な、なによ!!」
女が叫ぶ。
「いや~、面白いこと言うね、アンタ。
その様子じゃ、知らねえな?
俺が、はじかれモノだって。」
「「はじかれモノ?」」
ヒカリと女の声がハモった。
「そうそう。俺、実はナオの兄貴なんだぜ。」
はあ?というように、2人が口をポッカリ開けた。
・・・・シンクロしすぎ。
「俺さー、今の王の子供なんだけどさ、王妃じゃない女との間の子共なんだ~。」
「それって、不倫っていうことですか?」
ヒカリが険しい顔をする。