守ってくれますか?
「いや、そんな悪いモンじゃない。王は何人女と関係を結んだっていいことになってるから。」

「・・・・・嫌な話ですね。」

ヒカリの顔が益々険しくなる。


・・・うん。ヒカリなら、そう言うよな。


「ま、そんなわけで、俺が生まれたこと自体は悪いことじゃなかったんだけど、問題は時期だった。」

「「時期?」」

またもやシンクロしてるよ、おふたりさん。


「そ。時期が悪かった。王妃との子共が生まれてないのに、他の女との子共が生まれてしまった。
これは世間様の反感をかうだろう。

・・・だから、俺はナオのいとこになってるわけ。
そんで、はじかれモノになってる。」

俺が言い終えると、女がぎゅっと俺の手を握った。


「シュウ様!!つらかったんですね!それなのに私ったら・・・
すみません・・・。頑張って下さいね!」


・・・・同情、か。

いらないんだけどな。そういうの。

心の中でため息をつく。


「・・・・つまり、シュウ様はその、女たらし王様の血を受け継いでたから女遊びしてたとも、言えるわけか。」

冷静なヒカリの言葉が聞こえた。


「・・・・うーん。やっぱ、血を少なくするか?

大量出血させるのが一番手っ取り早いかな。うん。」


・・・・・・・ヒカリ?

一体なにを・・・・・・


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