守ってくれますか?
2人の足音が、ここに来て・・・・
止まった。

私の真前で。

・・・・な、に?・・・

嫌な予感がした。


「・・・ねえ、この子が、ナオ様が昨日買った女なの?」

これはきっと、アンリ様の声だ。

それで、『この子』というのは、私のことだろう。


「・・・・・ああ、そうだ。それがどうした?」

ナオ様の低い、どこか安心する声が聞こえた。


・・・私、ナオ様の声好きだなあ・・・
なんか安心する。


「ふうん。ねえ、あなた、顔を上げてちょうだい。」

言われた私は、そっと顔を上げた。


アンリ様と、まともに視線がぶつかった。

アンリ様は私を恐い顔で凝視している。


なに?
なに?

私はパニック寸前だ。

私の顔に、なんかついてる?


なんでそんなに見るんですかあ!!!

恥ずかしいじゃないですか!!


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