守ってくれますか？
「俺は近くにいるなとは、言ってないぞ。」

冷たくナオ様は言うと、アンリ様を睨んだ。

「勝手に事を進めるな、アンリ。おまえにヒカリをどうこうする権利はないだろ。」


「・・・ッ！！だけどっ！！！」

「うるさい。俺が良いと言っているのだ。文句でもあるのか？」

ナオ様の声が鋭く尖る。

「・・・・・文句など、ないわ。」

「ならいい。さあ、行くぞ。」

アンリ様は私をギロリと睨むと、私だけに聞き取れる声で、言ったんだ。


「・・・覚えてなさいよ・・・」

「・・・・・・え・・・」


私がそっと声を上げた時には、もうアンリ様もナオ様も、遠くの方に行ってしまっていた。



・・・・ちょっと、面倒くさいことになったな。

私は冷静に考えていた。


ルリなどの、私の兄弟に危害が加わらなければいいけど・・・

まあ、もしもの時は、私がなんとしてでも助けるけど。


――約束は、これ以上、破らないから――


安心してね、ヒカル。



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