守ってくれますか?
「アンリ様はナオ様の婚約者なんだよ?それでも、ナオ様はアンリ様を愛さない。
それが、どうしようもなく辛くて悔しいんだよ。きっと。」


一瞬、カー君の瞳の中を、哀れみの感情がよぎった。


「・・・しょうがないことなんだろうけどね。」

カー君はそう言うと、苦笑した。


「アンリ様は、苦しいのか・・・・」

ぽつりと私は呟く。

「・・・やっぱり、愛は強制するものじゃないってことだね。」


やっぱり、強制した愛なんて・・・・

虚しいだけなんだね。





――――・・・・・


「じゃあ、またね。ヒーちゃん。」

「うん!またねっカー君♪」


私とカー君は、手を振り合って別れた。



ふふふふふ♪

カー君と再会できたなんて、私ラッキー☆


ルンルンとスキップしながら歩いていると、唐突に、腕を引っ張られた。

何!?

驚いていると、倉庫のような小さい小屋に無理矢理入れられた。


ガチャリ。

ドアの鍵が閉められた。



・・・嫌な予感がする・・・






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