守ってくれますか?
「えっ・・・」

倉庫のドアが開いたと同時に見えた顔に、私は目を見開いた。


「ナオ様・・・・・」

なぜここに?

こんな小さな倉庫、ナオ様が入るはずないのに・・・

不思議に思っていると、ナオ様が私の元へ来た。


そして、痛いぐらいに強く、私の肩を掴んだ。


ビックリするぐらい、真剣な顔。

「ヒカリ、大丈夫か?」

「へ?」

だ、大丈夫なような?


「うーん・・・たぶん大丈夫です?」

「あやふやだな。」

・・・すみません。


「・・・あの、ナオ様はなんでここに・・・」

「アンリを、問いつめた。
お前が、どこにもいないから・・・・」


えええ!!!

「もしかして、心配してくださったんですか?」

「当然だ。」


ナオ様は、まだ、真剣な顔で私を見つめている。

私の肩を掴んでいる手の力は、まだ弱くならない。


・・・・・ドキンッ・・・



真剣なナオ様の顔を見ていると、鼓動が一瞬大きくなった気がした。


――たぶん、気のせいだろうけど。





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