守ってくれますか?
さて、どーしたもんだか。

私、完全に傍観者だもんなあ。

「ふあ~」

あ、思わずあくびしちゃった。

すると、じいやさんにギロリと睨まれた。

「す、すみませんっ!!!」
私は慌てて謝った。

じいやさん、こわいよお・・・


「・・・・・あなた、もしかしてこのお方が、どのようなお方が、知らないのか?」

じいやさんが、私に問いかけた。

私は大きく頷いた。
そうなんです!私なんにも知らないんです!!

じいやさんが深いため息をついた。
「ナオ様、本当にこの女買ってしまわれたのですか?」

「ああ。買った。俺の金で買ったんだ。じいやには関係ない。
・・・俺の金をどう使うかは、俺の自由だろ?」

「・・・ええ、そうですよ・・・・・。ハア。もう、わかりましたよ。ナオ様のやってしまった事に、口出ししませんよ・・・。」

じいやさんはげんなりとそう言った。


「ああ、そうか。良かった。」

私を買った人は、今までの口調と全く変わらない口調で、言った。






・・・・・結局、私を買った人って、どのようなお方なのよ!





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