守ってくれますか？

「・・・シオンの声ってさ、凛としてるじゃん？
だから、ちょっとだけど、凄い人なのかな、って思ってた。」


私の言葉を聞いて、シオンがぱかっと口を開けた。



「・・・・あたしの声って、凛としてるの？」

「してる。」


シオンは、首を傾げた。


「う～ん・・・・・」

そして、唸った。



ヒカルはこくりと頷いた。私に向かって。

「俺も、シオンの声は凛としてると思う。」


そして、にっと笑った。悪ガキみたいに。


「本人は無自覚だけどな。」

「はは・・・そうだねぇ。」


私も苦笑いする。


だって、シオンはまだ唸ってる。




ヒカルと私は顔を見合わせ、そっと笑った。




・・・・・そして、ヒカルはすぐに、フッとその笑みを消した。



ドクンッ・・・

心臓が、嫌な音をたてる。




「・・・さて、そろそろ本題に戻るか。」


ヒカルは、抑揚のない声で言った。