守ってくれますか?
「・・・あーあ、ヒカル君もやだよねぇ~?死ぬの。」


ヒカルに話しかけてはいるけれど、瞳は幼い私を見据えている。
幼い私だけを。


「・・・・・そりゃ、やだけど。」

ヒカルはヨナをまだ睨みながら、ぶっきらぼうに答える。


「ね、そうだよね。ヒカル君じゃなくて・・・ヒカリが死ねばいいのに。」


“ヒカリが死ねばいいのに”
その言葉だけ・・・あまりにも低い、恐ろしい声でヨナが言う。


幼い私も、私も、思わずブルッと震え上がる。




ドクドクドクドク・・・・・

心臓が、暴れてる。



コワイコワイコワイコワイコワイ・・・・・・




「は?なにいってんの、オバサン。」

「おばっ!?」


「おれ、ヒカリがしぬほうがやだ。」


「ヒ、ヒカルぅ・・・」


幼い私はぼろぼろと泣き出した。



私も・・・・・

涙が、溢れ出してきた。




・・・・・あぁ・・・

私とヒカルは、幼い頃も、ちゃんと、繋がってたんだね?


お互いを、死んで欲しくないと、思ってたんだね・・・・・。





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