守ってくれますか?
「おおおおおおおオウジサマの部屋の前に、なぜ、私などがいることを許されているのでしょうか!?」

ありえない。
王様の部屋っていうのは、明らかにプライベートゾーンだろうに。

なんで私がいることを許されてんの!?

「じいやさん!どういうかとですか!?」
私はじいやさんにどういうことか説明してもらおうと、じいやさんを見た。
・・・・んだけど。

じいやさん、ぽけっと目と口を開いて固まっちゃってる。
・・・・・じいやさんも、予想外だったんだ・・・

「王子様!!一体どういうことですか!?」
結局、私は王子様に聞いた。

「・・・お前、別に何もできないだろ?そんな奴をどこへやっても、害はないと思うが?」

・・・仰るとおり・・・・・

「し、しかし王子様の部屋はプライベートゾーンなのでは?」

「ああ、そうだが、別に問題ないだろう。・・・そもそも、これからお前は俺の部屋に、俺と一緒に寝るのだから。」

・・・・へえ。
『問題ない』か。
まあ確かにそうだね。

・・・い、いや、それより・・・・・
なんか、とんでもないこと、言わなかったか?
王子様・・・・

「お、王子様。いい、いくら冗談だとしても、一緒に寝るだなんて、私のようなものに、言うべきことではないかと・・・・」

「冗談ではないが?」

!!!!!
「そ、それはつまり・・・」

「本気ということだ。」

王子様、当然とばかりに、言いましたけど・・・
そんな、ねえ?
ありえなさすぎ・・・・

「俺は本気だ。そしてお前に、拒否権はないぞ?」

・・・・・嘘だ。
これは夢だ。
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