守ってくれますか?
「うああああああ!!!す、すみませんっ!!!!」
私はバッと土下座した。

わ、わわわ私・・・
王子様の前で、王子様に向かってなに言っちゃってんの!?

し、しかも敬語じゃなかったし。
怒鳴ってたし。

うあああああああ!!!!!
やばすぎるっ!!!


「・・・・・くくくっ・・・」

・・・へ?
私は、上から降ってきた声・・・というか、笑い声?に、思わず顔を上げた。

・・・・王子様が、笑っていた。

俯きながら、笑いを噛み殺そうとしているけれど、
笑っていることは一目瞭然だ。

「・・・・あの、王子様?」
私はおそるおそる呼びかけた。

「怒ってないんですか?」

私が聞くと、王子様は笑いを止めた。

「なぜ、俺が、貶されてもないのに怒らねばならないんだ?」

「ええ!?なぜって・・・私、敬語じゃなかったですし、怒鳴ってしまいましたし・・・」

「別に気にしてなどいない。」
王子様はキッパリと言い切ってくれた。

・・・・・よかった・・・

「・・・しかし、おもしろいな。お前・・・いや、ヒカリ。」

!!!!!

王子様が!
王子様が!!

私の名前を呼んだ!!!

私は感動と驚きで、目を真ん丸にした。
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