守ってくれますか?
「王族が・・・・・“漆黒の神”の手下?」

私の声は、かすれていた。
そして、弱弱しい。

嘘・・・・・だよね?


ヒカルはナオ様を見つめていた。じっと。

「それ・・・嘘じゃねぇよな?」

「ああ、もちろんだ。誰がこんな事、言いたいと思う?」

苦々しげにナオ様が答える。


ヒカルは、天井を仰いだ。

「そう、だよなー・・・。でも、なんで超能力者の噂を“漆黒の神”の手下だからって、流す必要があるんだ?」


・・・・・・・・・・・ヤバイ。
頭が会話についていけない。

でも、なんとか、理解しないと・・・。

コレは・・・・・とても、大切な事なんだから。



「“漆黒の神”が探していたからだ。フローレにいるはずの超能力を持つ双子を。
・・・・・お前達のことを、探していたんだよ。“漆黒の神”は。」


ヒカルがバッと目を見開いた。


「あいつら・・・諦めてなかったのかよ!!」

「そうだ。ちなみに今も諦めていないようだぞ?」

「マジかよ!!」


「特にレインが・・・」

そう言いかけ、ナオ様は顔を歪ませた。



「ヒカリに、執着しているようだ。」





・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい?


私の思考が、ストップした。

レインが、執着??




< 377 / 598 >

この作品をシェア

pagetop