守ってくれますか?
「うわあ!ヒカリ真っ赤~♪かーわいいっ!!」
シュウ様はそう言うと、私を抱きしめた。

な!ななななな!!???

私の顔はさらに熱をもつ。


・・・・べりっ!!
というような音が聞こえてきそうなほど、勢いよく私とシュウ様が離された。

・・・王子様によって。

「おい、シュウ。お前、ヒカリに何してた・・・」
絶対零度の瞳で王子様はシュウ様を睨んでいる。

怖っ!!!

けれどシュウ様は王子様の絶対零度の瞳になんかおかまいなしに、唇をとがらせた。

「別にいいじゃねえか、ナオ。お前のじゃないんだしさ。ちょっとくらい・・・」

「実質、ヒカリは俺のだ。勝手に触れるな。」

王子様が冷たく言い放つと、シュウ様は目を細めた。

「ナオ、お前が何かに執着すんの、初めてだな?」
「・・・・・執着などしていない。」

王子様が俯きながら、反対した。
そんな王子様の様子を見たシュウ様は、ふっと微笑んだ。

「してんじゃねえか。」
おもしろそうにシュウ様は言った。

・・・・・何の話だろ?
私にはサッパリだ。

王子様は一体何に執着してるんだろう?

「・・・・ハア。確かに、否定できないかもな。」
王子様はおもしろくなさそうに、ため息まじりに呟いた。

「おう、やっぱりか♪」
反対にシュウ様は本当に愉快そうに言った。

じいやさんは・・・・
目を見張り、ただただ驚いていた。

私はというと・・・
話についていけず、“?”を大量発生させていた。

・・・・・ホント、なんのこと???
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