守ってくれますか?
リヨンが、ヒカルに目を向けた。


「ヒカル。おぬし、10年間、探っておったじゃろう。【魔の国】のこと。」

「うおっ!バレてる!!」

ヒカルがのけぞる。

リヨンはニヤッと笑う。

「当たり前じゃ。バレバレじゃったぞ。」

「うわぁ~!!!!」

「ふっふっふっ」

リヨン、得意そう。


「・・・・・生贄。」

突然笑いを引っ込め、リヨンが呟いた。


「あ?」

ヒカルが元の体勢に戻る。


「ヒカル、生贄になる気はないかの?」

冷たい口調。


ヒカルの顔から、表情が消える。


「ないと言ったら?」

「わしはおぬしらを全滅させるじゃろう。」

「あると言ったら?」

「わしはおぬしだけを殺すじゃろう。」




沈黙。






・・・・・ヒカル、まさかっ・・・





「話になんねぇ。」


ヒカルが吐きすてるように言った。



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