守ってくれますか?
「リヨンは【魔の国】はこのままでもいいと思うの?
残酷なことが起こっているのに?
涙が流れているのに?
絶望している人がいるのに?
このままでいいと・・・本気で思っているの!?」



リヨンは、ふと瞳を翳らせた。



「いいとは、思っておらぬ。」

小さく呟いた。



「だったら!!」

「わしは、血を流しとうない。」


リヨンは弱弱しく答える。




「わしは・・・・・怖いっ・・・・・・・」





リヨン・・・・・?



震えだしたリヨン。


どうしたの?

何が怖いの?

ねぇ、なんでっ・・・・・








「わかるよ。賢者。」



凛とした声が響く。



――シオン・・・?






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