守ってくれますか?
ハテナマークを浮かべる私の前に・・・

細身の男と、ゴツイ男が登場。

2人とも漆黒の髪と瞳をもっている。


ヒカルとナオ様がぐっと体を強張らせた。


「・・・・・・誰?コイツラ。」

小声で聞けば、ヒカルが小声で返した。

「ヒカリが骨折ってやった奴がアイン。細身の男がハレス。ゴツイ男がビロー。3人は漆黒の神だよ。」


ってことは、漆黒の神のメンバーが、やっとお出ましってことか。


「随分と待たせてくれたじゃん。」

ニヤリと笑う。


私の笑いに気付いたゴツイ男・・・ビローが凄んできた。

元々怖い雰囲気だから、迫力が凄い。

私はぷいっと顔を背けた。

別に、笑っただけじゃんか。
凄まなくったって、いいじゃんか。


「・・・・・まさか、いきなり攻撃してくるとは。とんだお姫様だな。」

アインが私を面白そうに見る。


けれど、その瞳は・・・どこまでも冷たかった――


私は、挑むようにその瞳を見返した。

「さっきから聞いてれば、何勝手に“お姫様”なんて言ってんの?私は姫なんかじゃないのにさ。」


「いや~お姫様だよ~。なんてったって、レインが君を求めてるんだからさ♪
お姫様?」

ハレスがニコニコと笑いながら言う。


その笑顔の裏に、紛れも無い非情さが隠れている――

私はそう感じた。


私も、ぐっと体を強張らせる。

こいつら・・・皆して、随分冷たいじゃんか。


思わず、皮肉な笑みが浮かんだ。


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