守ってくれますか?
私はアインに、視線を向けた。


「レインはどこ?」

アインはニヤッと笑う。


「へぇ。お姫様自ら行くってか。レインに惚れてたりする?あ、それとも俺に惚れた?いーよ、今夜、2人でさぁ「うるさい。」

バカな長い話を私はスパッと遮った。


「うるさいって、ヒッデェー」

「お姫様の通りだ。アイン、お前はうるすぎんだよ!しかもありえないことをベラベラと・・・。お姫様がお前に惚れるわけねぇだろうが!」

「えー・・・でも、絶対とは限らねぇじゃん?」

「「ありえない」」


私とハレスの声がハモる。


・・・・・敵とハモるなんて・・・・・

「不覚。」

「・・・・・・お姫様、“不覚”って、酷くないか?」

ハレスが苦笑いしている。


・・・・・無視しよう。うん。それが手っ取り早い。


私はビローを見た。


「レインはどこ?」

「俺に勝てば教えてやる。」


・・・・・・・・・ほぉ・・・・


「1番マトモじゃん。いーよ、勝ってやるよ。」

「はっ!俺に勝てるかよ。だが、その度胸は買ってやろう。」

「あ?なんだその口はぁ!お前なんか、一瞬で殺してやらぁ!!」

「できるもんなら、やってみな!!!」


お互いが殺気を出した時――



「「わぁー!待った待った!!!」」


アインとハレスが私とビローの間に入ってきた。


< 419 / 598 >

この作品をシェア

pagetop