守ってくれますか?
動揺する私なんか気にもせず、王子様が静かに言った。

「シュウ。俺、これだけは譲れないと思う。悪いな。」
真っ直ぐに、シュウ様を見つめる、深い緑色の瞳。

その瞳は、どこまでも、どこまでも、真剣で、一途で・・・

思わず、見惚れてしまった。
綺麗だと、素敵だと思った。

シュウ様は深い緑色に見つめられ、ハッとした。
そして、一息ついた。

そして、シュウ様も王子様を真っ直ぐに見つめると、

「奪うつもりもねえよ。」

柔らかくそう言った。

王子様がほっと胸を撫で下ろしたのがわかる。

するとシュウ様がニヤリと笑った。

「ま。からかったり、邪魔したりはするけどな♪」
「なっ!!」

王子様の眉毛が上がる。

「だぁって、おもしろそうじゃん☆」
「シュウ、お前・・・どうなるか、わかってんだろうな?」

お、王子様!!
笑顔が黒い!!!

「うわあ!こっわ~いっ」

シュウ様・・・・・
なんでそんなに平然としてるんですか!?

おそるべし・・・・


・・・・というか・・・

またもや何の話かサッパリだよ、私・・・

じいやさんはというと、頭を抱えて呻いていた。

「・・・そんな・・・・・
まさか本当にナオ様がっ・・・・
あああああああああ!!!!!!どうすればっ・・・・・」

・・・なんか、大変そうだなあ・・・・

かわいそうに。

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