守ってくれますか?
わーいっ♪王子様の腕から脱出できたぞぉ!

・・・・なーんて、暢気に喜んでいる場合じゃない。

私は王子様の方を正面に、土下座した。

「すみませんでしたっ!!!」
声を張り上げ、謝罪した。

「ぶはっ!!」
シュウ様が噴き出した。

「な、ナオ様に何を・・・」
じいやさんの困惑した声が聞こえた。

「くくくっ・・・ヒカリ、おもしろすぎ・・・
まさかナオを蹴るとは・・・」

シュウ様、なんかすごい笑ってません?

「・・・ヒカリ、顔を上げろ。」
王子様の静かな声が言った。

「はい。」
私は顔を上げた。

・・・・殴られるかな?
・・・・蹴られるかな?
・・・・とりあえず、怒鳴られるよね。

「ヒカリ、お前、女だよな?」

「・・・・は?」
王子様のあまりに意外な言葉に、思わずそう返事をしてしまった。

やばっ!!『は?』は、やばいよ!!

「もう一度聞く。お前は女だよな?」

王子様の口調が変わっていないことにほっとした。

「はい。私は女ですけど・・・」
なんで、性別確認を?
怒らないの??


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