守ってくれますか?
「ロゼは好き?」

「は?」

レインが、らしくない素っとん狂な声を出す。

私はニッコリ笑ったまま、もう一度聞く。


「だから、ロゼは好きかって聞いてんの!好き?」

沈黙。

「嫌いなの?」

沈黙。

「どっちなの?」

沈黙。



私はふっと目を瞑り、深呼吸した後、レインの瞳を射るように見つめた。

ただ、真っ直ぐに。真剣に。



「・・・憎い?」


その一言で、レインの体が一瞬、ハッキリとわかるほど震えた。


「レイン・・・・・」



憎いの?



「憎いよ。」

氷のような冷たくて固い声が聞こえた。


「俺は、ロゼが憎い。」



あぁ・・・・・


「そ、っか・・・」



だからか。

だから、そんなにも――







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